展覧会

ヴラマンク・里見勝蔵展

  

2021年11月5日(金)〜17日(水)・日曜日休廊

211022_001s.jpg

「ヴラマンク・里見勝蔵展」をご案内申し上げます。

1921年神戸からパリへと渡った里見勝蔵は、その秋滞在先のオーベル・シュル・オワーズにて写生中、偶然にヴラマンクと出会いました。それを機に里見はヴラマンクの指導を受け、交流が深まるにつれ、次第にその作風のみならず自由な生き方にも惹かれていき、二人の交流はヴラマンクの永眠により断たれるまで、実に37年に渡って続きました。
アカデミズムに反したフォービスムの旗手・ヴラマンクは、キュビスムの影響を経て次第に自らの感情に忠実な独自の表現主義へと移行。一方、ヴラマンクとの出会いで大きく画風を転換した里見も、フォービズム・キュビズムをも吸収し、いわば折衷的な自然主義へと進みました。
本展覧会では約40点の作品で、互いに「本能に忠実に描くこと」にたどり着いた両作家の足跡をたどります。どうぞご期待ください。

モーリス・ド・ヴラマンク(Maurice de VLAMINCK)
1876年フランス・パリにて音楽教師の両親のもとに生まれる。88年絵の手ほどきを受ける。自活のため様々な職種を経て、1900年アンドレ・ドランと知り合い、共同アトリエで制作を始める。ドランの紹介によりマチスと知り合う。01年ゴッホに感銘を受ける。03年フォービスム運動が起こり、共鳴。05年アンデパンダン展、サロン・ドートンヌに出品、野獣派の旗手の一人と目される。08年セザンヌ回顧展の影響を受けキュビスムの仲間と交遊、研究するも次第に独自の画風へと向かう。第一世界大戦から復員後は、パリ郊外に拠点を移し多くの作品を残す。1958年リュイユ・ラ・ガドゥリエールにて歿。

里見勝蔵(さとみかつぞう)
1895(明治28)年京都生まれ。1913年関西美術院に入り鹿子木孟郎に洋画を学ぶ。17年二科展、院展入選。19年東京美術学校(現東京芸術大学)卒業。21年渡仏、ヴラマンクに師事。23年アカデミー・ド・グランド・ショーミエールにて学ぶ。25年帰国、二科展樗牛賞受賞(27年二科賞、29年会員推挙)、渡欧記念油絵展覧会開催(京都府立図書館)。26年「1930年協会」創立参加(~29年)。30年独立美術協会創立参加(~37年)。54年国画会入会。58年渡欧中にヴラマンクを訪ねる。81年鎌倉にて歿。

211022_001.jpg

モーリス・ド・ヴラマンク「花瓶の花」油彩 10F



211022_002.jpg

里見勝蔵「婦人像(Y嬢)」油彩 8P



211022_003.jpg

1958年 再会した里見とヴラマンク



営業時間:平日10時〜18時半(土曜日は11時-17時半、最終日は17時半まで)
展覧会のお問合せはこちらまで。
日動画廊本店
東京都中央区銀座5-3-16
電話03(3571)2553
[MAP]

©Gallery Nichido